国際要聞
米国株は8月5日、ダウ工業株30種平均が54,349.12(前日比+0.49%)と続伸した一方、ナスダック総合は26,363.43(-0.83%)、S&P500は7,723.55(-0.17%)と高値圏で高低まちまちだった。好決算銘柄への買いは続いたが、SpaceXやAMDなどハイテクの一角に利益確定売りが入り、指数の方向感は割れた。米7月ADP雇用者数は4.4万人と市場予想を下回り、米10年債利回りは4.62%近辺へ低下した。ホルムズ海峡の通航正常化期待もあり、エネルギー価格の過熱はやや後退している。
日本経済要聞
国内では8月6日朝公表の対外対内証券売買契約等で、居住者の中長期外債投資は4,779億円の買い越し、非居住者の日本株投資は3,925億円の売り越しとなった。7月の消費者態度指数は34.9と前月33.8、事前見通し34.1を上回り、家計マインドは持ち直しの兆しを示した。一方で、輸入物価とエネルギーコストの不安定さはなお残り、内需の回復力を見極める局面が続く。
日本株式市場(前営業日終値)
対象日は2026年8月5日。日経225は66,300.44で引け、前営業日8月4日の63,957.53比で2,342.91高(+3.66%)だった。TOPIXは4,046.17で、前営業日の3,961.78比84.39高(+2.13%)となった。指数の戻りは大きく、前日の米株高とAI関連への資金回帰が日本株のセンチメント改善につながったとみられる。ただし、翌6日朝の東京市場では戻り売りも目立っており、短期資金の回転の速さには注意が必要だ。
外国為替(FX)市場
足元のドル円は157円68銭前後で推移し、前日までの円安圧力はやや和らいでいる。米長期金利の低下はドル買いを抑えやすい一方、日米金利差そのものは依然大きく、円の自律反発には限界もある。ユーロドルは1.138台で推移しており、為替市場全体は米金利と中東情勢の組み合わせに敏感な状態が続く。
債券市場
米10年国債利回りは4.62%前後へ低下し、弱めの米雇用関連指標を受けて過度な利上げ観測がやや後退した。日本国債市場では新発10年債利回りが2.79%近辺へ低下し、米金利低下に歩調を合わせる形となった。ただし、国内では超長期債入札を控えており、長い年限では需給の振れが残りやすい。
大宗商品・先物市場
WTIは75.22ドル、Brentは79.45ドル前後で推移し、地政学リスクの緩和期待が上値を抑えている。金は1トロイオンス当たり4,315.71ドル近辺で推移し、米金利の低下が下支え材料となった。銅は1ポンド当たり6.703ドルと記録的な高値圏にあり、AIインフラや送配電投資を背景に需給の逼迫が意識されている。
恐怖指数(VIX)と市場センチメント
VIXは15.81まで低下し、短期的なリスク回避姿勢はやや後退した。もっとも、米大型ハイテクの決算反応はまだら模様で、指数の落ち着きほど個別銘柄の値動きは穏やかではない。ビットコインは64,129ドル前後で推移しており、投機マネーは完全には細っていないが、上昇一辺倒でもない。
重点業界動向
半導体・AIインフラ関連は、米国での設備投資継続観測と銅価格の上昇が追い風になりやすい。一方で、決算後の値動きは極端で、期待先行の銘柄ほどボラティリティが高い。エネルギー・海運は中東情勢の緩和期待でひとまず過熱が冷えたが、供給経路に関するニュース一つで再び振れやすい。国内金融では長期金利の高止まりが利ざや面の支援材料となる半面、債券評価損への警戒は残る。
研究見解
8月5日の日本株は、日経225が66,000円台を回復し、TOPIXも4,000ポイント台を取り戻す強い戻りを示した。ただし、同日の米市場ではダウ高・ナスダック安という温度差が出ており、上昇の軸は依然として絞られている。短期的には、日経225が65,000円台半ばを維持できるか、TOPIXが4,000ポイント前後を定着点にできるかが重要だ。米金利の低下、円相場の安定、AI関連決算の裾野拡大が同時に進めば日本株の上値余地は残るが、どれか一つでも崩れると値幅調整は速いとみる。
本レポートは情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。
