日本市場日報|2026年6月26日

国際要聞
6月25日の米国株は高PERの大型テックに売りが残る一方、AI関連の一角に買い戻しが入り、まちまちで引けた。NYダウは51,920.62(前日比+71.72、+0.14%)、S&P500は7,357.49(-0.73、-0.01%)、ナスダック総合は25,358.60(-118.03、-0.46%)。マイクロンの好決算と強いガイダンスが半導体需要の底堅さを示した一方、アップルの値上げや高止まりするインフレが金利警戒を残した。
米国の5月PCE物価指数は前年比4.1%、コアは3.4%で、ディスインフレ再加速を確認しにくい内容だった。米10年国債利回りは4.40%前後で推移し、ドル高基調が続いている。
原油はホルムズ海峡の航行不安で下げ止まり、6月25日のWTIは71.92ドル、Brentは75.26ドルで引けた。金は前日に4,000ドル割れを試した後、4,030.50ドルへ持ち直し、地政学リスクよりもドル高と高金利の影響が優勢だった。

日本経済要聞
6月の東京都区部コアCPIは前年比1.6%で、市場予想並みだった。エネルギー要因の揺れをこなしつつも、サービスや生活関連価格の粘着性が残っており、日銀の追加正常化観測は後退しにくい。
日銀の田村直樹審議委員は、物価上振れリスクが強まれば政策金利を中立水準に近づける余地があるとの考えを示した。足元では先週の利上げ後も市場が追加対応の時期を探る展開が続く。
政府はAI、半導体、量子、次世代原子力などを含む14年・370兆円規模の投資ロードマップを打ち出した。成長期待の押し上げ要因となる一方、財政負担と国債需給への警戒は残る。

日本株式市場(前営業日終値)
市場データ日付は2026年6月25日。日経225は72,366.34で引け、前営業日比は+3,191.37(+4.61%)だった。6月24日の69,174.97から大幅に切り返し、前日までの急変動に対する反動高と、米半導体関連の地合い改善が支えになった。
TOPIXは4,016.47で引け、前営業日比は+52.71(+1.33%)だった。大型株主導の戻りが目立つ一方、指数上昇率は日経平均ほどではなく、相場の主役が値がさ・成長株寄りである構図も残った。

外国為替(FX)市場
6月26日朝のドル円は161.83円前後で推移した。米金利の高止まりと日銀の緩慢な正常化見通しの組み合わせが円の戻りを抑えている。輸出株には追い風だが、輸入コストや家計実質所得には逆風で、内需セクターの選別色を強めやすい。
円安が一段と進む局面では、政府・日銀の牽制発言やボラティリティ上昇が入りやすく、為替主導で株価指数が振れやすい地合いが続く。

債券市場
米10年国債利回りは4.40%前後で、インフレと追加利上げ観測を完全には織り切れていない。短期側の金利も高水準で、米株では金利感応度の高い銘柄に選別圧力が残る。
国内債券は日銀の買い入れが下支えする一方、財政拡張観測と物価の粘着性が上値を抑える。6月26日朝時点では5年国債利回りが1.890%、20年国債利回りが3.545%と上昇しており、金利低下を前提にしたバリュエーションにはなお慎重さが要る。

大宗商品・先物市場
原油は中東情勢の緩和期待で大きく調整した後、ホルムズ海峡の安全性を巡る懸念で下げ止まった。WTI71ドル台、Brent75ドル台は春先の戦時プレミアムをかなり剥落させた水準で、日本の輸入物価には一服感を与える。
金は4,030.50ドルまで戻したが、ドル高と高金利の前では上値が重い。銅はAIデータセンター、送配電網、電動化投資の構造需要が支えで、景気循環だけでは説明しにくい強さが続きやすい。

恐怖指数(VIX)と市場センチメント
VIXは今週前半に20を上回り、ハイテク主導の調整局面で投資家のヘッジ需要が再び高まった。数値自体はパニック相場の水準ではないが、楽観一辺倒に戻ったとは言いにくい。
ビットコインは直近で6万ドルを割り込み、24日午後時点では59,878ドル近辺まで下げた。投機資産の弱さは、市場のリスク許容度がまだ完全回復していないことを示している。

重点業界動向
半導体・AI関連は、マイクロンの強い需給見通しと日本の投資ロードマップが重なり、中長期テーマとしての強さを維持しやすい。メモリ、製造装置、電力インフラ、データセンター周辺に資金が残りやすい。
銀行・保険は国内金利の高止まりが追い風になりやすい一方、不動産、公益、長期キャッシュフロー依存の高PER銘柄には逆風が残る。金利と割引率の変化への感応度で明暗が分かれやすい。
海運、エネルギー、素材はホルムズ海峡の通航正常化ペースと資源価格の戻り次第で振れが大きい。輸出主力株は円安恩恵を受けやすいが、足元では急反落も見られ、追随買いより押し目の質を見極めたい。

研究見解
短期の日本株は、円安とAI設備投資テーマが支える一方、米インフレ再加速懸念と国内金利上昇が上値を制約する、典型的な追い風と向かい風の同居局面にある。26日朝には日経平均が7万200円台まで反落しており、前日の急伸だけで楽観に傾くのは危うい。
当面の焦点は、米追加利上げ観測の強弱、日銀の次のメッセージ、政府の投資計画を巡る国債市場の受け止め方である。個別では、価格転嫁力、受注残、設備投資の実需、財務耐性を備えた企業が相対的に選びやすい地合いとみる。

本レポートは情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。

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