日本市場日報|2026年2月13日

国際要聞
 国際金融市場では、米国のインフレ関連指標およびFRB高官発言を受け、利下げ開始時期を巡る思惑が再び揺れ動いている。米長期金利は高水準圏で推移し、株式市場ではハイテク株を中心に利益確定売りと押し目買いが交錯する展開となった。欧州市場では景況感指数の改善が一部で好感された一方、中国の不動産関連指標や信用環境への警戒が新興市場資産の上値を抑えている。商品市場では地政学的緊張を背景にエネルギー関連が底堅く、金など安全資産も高値圏での推移が続いている。

日本経済要聞
 日本国内では、為替の円安基調が続く中で輸出関連企業の業績改善期待が意識される一方、実質賃金の動向や個人消費の伸び悩みが内需回復の持続性に影を落としている。企業の設備投資計画は堅調であるものの、原材料価格やエネルギーコストの変動が収益見通しに影響を与える可能性がある。日銀の金融政策を巡る思惑も引き続き市場の重要テーマとなっており、長期金利の動向に注目が集まっている。

日本株式市場(前営業日終値)
 前営業日(2月12日)の東京株式市場では、日経平均株価は54,600円台で取引を終え、前日比で小幅高となった。半導体関連や機械株が指数を下支えする一方、金融株や内需株の一部には利益確定売りが見られた。TOPIXも堅調に推移し、幅広い銘柄に物色が広がる展開となった。短期的には外部環境の影響を受けやすいが、高値圏での持ち合いが続いている。

外国為替(FX)市場
 為替市場では、ドル/円相場が156円台前半から半ばで推移し、円安基調が維持された。米金利の高止まり観測がドルを支える一方、国内金利動向やリスクオフ局面では円買い戻しも観測されるなど、短期的な振れ幅は拡大傾向にある。ユーロ/ドルやポンド/ドルはレンジ内推移となり、方向感は限定的である。

債券市場
 米国債市場では、10年債利回りが4%台後半で推移し、インフレ見通しと金融政策の不確実性を反映した動きとなっている。日本国債市場では、10年金利が高水準圏で推移し、日銀の政策スタンスや財政関連ニュースに敏感な反応を示している。株式市場の変動と連動し、安全資産需要と金利上昇圧力が交錯する展開が続いている。

大宗商品・先物市場
 商品先物市場では、金が高値圏で推移しつつもドル高の影響で一時的な調整局面が見られた。銀やプラチナも同様に変動性が高く、短期的な投機資金の流入出が価格を左右している。工業金属では銅が高値圏で推移し、電動化・再生可能エネルギー関連需要の思惑が支えとなっている。

 エネルギー市場では、WTI原油が70ドル前後、Brent原油が70ドル台前半で推移し、中東情勢や在庫統計への反応が値動きを拡大させている。天然ガス先物は在庫減少観測を背景に反発する場面が見られた。

 農産物では、大豆・コーン・小麦に加え、カカオやコーヒーが供給懸念や天候要因を背景に値動きが活発化している。特にカカオは供給不足観測を受けて高値圏を維持している。暗号資産市場ではビットコインが高ボラティリティを維持し、ETF資金フローや規制動向が価格形成の重要材料となっている。

恐怖指数(VIX)と市場センチメント
 米国の恐怖指数(VIX)は20前後で推移し、過度なパニック状態ではないものの警戒感が残る水準となっている。投資家心理はイベントドリブン型の短期売買に傾きやすく、指数の方向性は主要経済指標や政策関連発言に大きく依存している。

重点業界動向
 半導体・AI関連では設備投資計画や生成AI関連需要が引き続き注目されている。自動車セクターでは電動化投資やEV電池関連銘柄への資金流入が観測される一方、為替変動が業績見通しに与える影響も大きい。資源・エネルギー関連では原油・銅・カカオなどの商品価格変動が企業収益に直結しやすい局面が続いている。内需セクターでは小売・食品が比較的安定した推移を示している。

研究見解
 日本株式市場は高値圏での持ち合いが続く中、外部環境次第で短期調整を挟みながらも底堅さを維持している。為替と商品市場の変動が投資家心理に与える影響は依然として大きく、指数よりもセクター・個別銘柄の選別が重要な局面にある。
 マルチアセット戦略の観点では、株式・為替・債券・商品・暗号資産を横断した分散投資を維持しつつ、ボラティリティ上昇局面ではリスク管理とポジション調整を徹底することが重要である。

 本レポートは情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。

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