日本市場日報|2026年9月18日

国際要聞

米連邦準備制度理事会(FRB)が3年ぶりの利上げに踏み切り、追加引き締めの可能性を示した後も、17日の米国株は反発した。原油価格と米長期金利の低下が支えとなり、S&P500は7,637.76(前日比+1.14%)、ダウ工業株30種平均は51,778.04(同+0.61%)、ナスダック総合は26,418.30(同+1.69%)で終了した。エヌビディアやアマゾンなど大型テクノロジー株が買われた一方、金融政策が引き締め方向へ転じたことで、今後の物価・雇用指標に対する感応度は高いままである。

中東情勢による供給不安は続くが、サウジアラビア産原油の追加供給観測から原油高が一服した。エネルギー価格の低下は株式市場のリスク選好を支えたものの、供給経路の混乱が再燃すればインフレ期待と金利を再び押し上げる可能性がある。

日本経済要聞

8月の全国消費者物価指数では、生鮮食品を除くコア指数の前年比上昇率が1.7%となり、日本銀行の2%目標に近い水準を維持した。中東情勢に伴う燃料高と円安による輸入コスト上昇が先行きの物価上振れ要因である。

日本銀行は17日から18日に金融政策決定会合を開催している。市場では政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げるとの観測が強く、18日の結果公表と植田総裁の説明が円相場、国債利回り、銀行・不動産など金利敏感業種の方向を左右する。判断前の段階で結果を先取りせず、政策金利の水準、追加利上げの条件、物価見通しを確認する必要がある。

日本株式市場(前営業日終値)

9月17日の日経平均株価は64,136.25円で引け、前営業日比213.25円高、騰落率は+0.33%となった。TOPIXは4,094.19で、同32.47ポイント高、+0.80%だった。日経平均は朝方に64,643.58円まで上昇した後、日銀会合を控えた利益確定売りで伸び悩んだが、相場全体では値上がり銘柄が優勢となり、TOPIXが日経平均を上回った。

米半導体株高を受けてAI・半導体関連が朝方の指数を押し上げた一方、後場は自動車、銀行、保険、海運、医薬品、鉄鋼などに物色が広がった。業種別ではその他製品、保険、医薬品が堅調で、鉱業、石油・石炭、非鉄金属は原油・商品市況の反落を受けて軟調だった。ファーストリテイリング、リクルート、ソフトバンクグループなどが日経平均の上昇に寄与した。

外国為替(FX)市場

17日のドル円は東京時間に155円87銭から156円31銭の範囲で推移し、米国時間には米長期金利の低下を受けて155円台後半までドルが軟化した。FRBの利上げで日米金利差はドルを支えやすい一方、日銀の追加利上げ観測は円買い要因となる。政策発表前後は方向感よりも値幅の拡大に注意したい。

債券市場

米10年国債利回りは17日に4.93%付近へ低下し、株式のバリュエーション圧力を和らげた。ただしFRBが追加利上げを示唆しているため、利回り低下が持続するかはインフレと雇用データ次第である。日本の10年国債利回りは17日におおむね3.00%前後で推移した。日銀が利上げを実施し、先行きも引き締め姿勢を維持すれば、短中期ゾーンを中心に上昇圧力が残る。

大宗商品・先物市場

17日の北海ブレント先物は1.01ドル安の1バレル104.82ドル、WTI先物は0.52ドル安の101.91ドルで終了した。サウジアラビア産原油の供給拡大観測が価格を抑えたが、中東の軍事衝突と輸送障害は引き続き大きな上振れリスクである。金はFRB利上げ後の米金利低下と安全資産需要から反発し、17日のアジア時間には現物が1トロイオンス4,315ドル前後まで上昇した。

恐怖指数(VIX)と市場センチメント

VIX指数は17日に15.44へ低下した。米株の反発と原油・長期金利の低下が短期的な不安を和らげたことを示す。ただし、FRBの利上げ局面入り、日銀会合、中東情勢が同時進行しており、低いVIXだけを根拠に楽観へ傾くのは早い。ビットコインは7万6,400ドル前後で推移し、リスク資産全体の地合いは改善したが、金融政策への感応度は高い。

重点業界動向

金融では、日銀利上げによる運用利回りと貸出利ざやの改善期待が銀行・保険を支えやすい一方、急激な長期金利上昇は保有債券の評価や資金需要に逆風となる。輸出関連では円安が自動車などの採算を支えるが、日銀決定後の円高転換には注意が必要である。

半導体・AI関連は米ハイテク株の反発が追い風だが、高金利環境では高い成長期待を織り込んだ銘柄ほど値動きが大きくなりやすい。エネルギー・資源関連は原油反落で利益確定売りが出た一方、中東情勢による供給プレミアムが残る。運輸、化学、電力など燃料コストの影響を受ける業種には、原油高の一服が相対的な支援材料となる。

研究見解

17日の日本株は日経平均の上昇率をTOPIXが上回り、指数寄与度の高い銘柄だけでなく金融、輸出、医薬品などへ買いが広がった点が前向きである。一方、朝高後に上げ幅を縮めた動きは、日米金融政策の不確実性が上値を抑えていることも示している。

18日は日銀会合が最大の焦点となる。利上げの有無だけでなく、先行きの政策パスが緩やかか、物価上振れへの警戒を強めるかが重要である。円高・金利上昇が同時に進む場合は輸出株と高PER株に負担がかかりやすく、金融株が相対優位になりやすい。反対に、慎重な政策メッセージで円安と金利低下が進めば、輸出・成長株が再び主導する可能性がある。原油価格の落ち着きは日本企業全体のコスト面に好材料だが、中東情勢次第で反転し得るため、政策イベント後も業種分散と価格変動への備えが必要である。

本レポートは情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。

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