日本市場日報|2026年8月26日

国際要聞
米国市場では8月25日、原油安と長期金利の低下が支えとなり主要株価指数が反発した。ダウ工業株30種平均は53,577.40ドル、S&P500種は7,677.28、ナスダック総合は26,151.30で引けた。もっとも、相場の焦点はエヌビディア決算、米PCE物価指標、ジャクソンホール会議に移っており、半導体主導の戻りは続いても値動きは荒くなりやすい。中東では対イラン制裁強化が続く一方、和平模索の観測も出ており、エネルギー価格の急騰リスクはいったん後退している。

日本経済要聞
日本では7月の全国コアCPIが前年比1.8%と前月の1.6%から加速し、生鮮食品とエネルギーを除く指数も1.9%へ上昇した。輸入物価とエネルギー要因だけでなく、国内の価格転嫁や人手不足の影響が残っていることから、市場では9月の日銀追加利上げ観測がなお意識されやすい。加えて、2027年度の概算要求総額は130兆円超、国債費見込みは36.64兆円と報じられており、金融政策だけでなく財政の持続性も国内金利の重石として意識される局面に入っている。

日本株式市場(前営業日終値)
前営業日である2026年8月25日の東京株式市場で、日経平均株価は65,856.43円と前営業日比328.34円高で引け、騰落率は+0.50%だった。比較対象となる一つ前の取引日である2026年8月24日の終値65,528.09円からの上昇を確認している。TOPIXは4,093.67ポイントと前営業日比20.38ポイント高、騰落率は+0.50%だった。8月24日の終値4,073.29ポイントからみると、市場全体には押し目買いが入り、日経平均だけでなく広範な銘柄に買いが波及した形だ。朝方は半導体関連に売りが先行したものの、韓国株の持ち直しや買い戻しが支えとなり、終盤にかけて底堅さを保った。個別では東京エレクトロンやキオクシアが持ち直し、古河電工、フジクラ、地銀株がしっかりした一方、トヨタ自動車やホンダは軟調だった。

外国為替(FX)市場
8月26日朝のドル円は1ドル=159.20円前後で推移している。米長期金利の低下でドル全面高はやや一服しているが、日米金利差そのものは大きく、円の戻りは依然として鈍い。今週はジャクソンホール会議と米インフレ指標が控えており、159円台前半の持ち合いが続いても、要人発言次第で上下どちらにも振れやすい地合いとみられる。

債券市場
米国債市場では原油安を受けてインフレ警戒がやや後退し、米10年債利回りは4.679%前後、30年債利回りは5.208%前後へ低下した。一方で日本国債市場では、8月25日に新発10年債利回りが2.895%まで上昇しており、日銀の追加利上げ観測と財政拡張への警戒が引き続き金利の高止まり要因となっている。26日朝は米金利低下を受けて国内債にも買い戻しが入りやすいが、基調としては変動幅の大きい不安定な金利環境が続きやすい。

大宗商品・先物市場
原油は急反落し、WTI期近は1バレル82.36ドル、北海ブレントは88.58ドルまで下げた。対イラン制裁が直ちに供給減へつながるとの見方が後退し、ホルムズ海峡を巡る過度な警戒がやや和らいだためだ。金は1トロイオンス4,638ドル台で高止まりし、ドル不安と実質金利低下観測を背景に安全資産需要が続いている。銅はLME3カ月先物で14,300ドル台まで買われ、米国向け在庫シフト観測を背景に高値圏を維持している。

恐怖指数(VIX)と市場センチメント
CboeのVIX指数は8月25日時点で15.45と、前日終値15.85を下回った。20を大きく下回る水準にあるため極端なリスク回避局面ではないが、債券市場の不安定さ、エヌビディア決算、ジャクソンホール会議、米インフレ指標が同時に控えていることを踏まえると、見かけ以上にポジション調整主導の振れが出やすい。ビットコインも8万ドル台を回復しており、投資家心理は全面的な悲観ではなく、金や暗号資産を併用した分散志向に傾いている。

重点業界動向
足元の主役は引き続き半導体と電線・通信インフラ関連だ。半導体は米大型テック決算待ちで短期筋の回転が速い一方、日本市場では指数寄与度の高い値がさ株が戻れば日経平均を押し上げやすい。電線株はデータセンター投資、送配電更新、光関連需要の思惑が重なりやすく、フジクラや古河電工への資金流入が続いている。銀行株は国内金利上昇期待が支えだが、長期金利の上振れが景気敏感株全体のバリュエーションを圧迫する副作用には注意が必要だ。自動車は円安恩恵がありつつも、外部需要減速と関税・通商リスクの見極めが必要な局面にある。

研究見解
日本株はTOPIXの底堅さが示すように相場の裾野が保たれており、指数主導の一方向安に戻る状況ではない。ただし、日経平均の戻りが半導体や一部大型株に偏る展開では、海外イベント一つで振れ幅が増幅しやすい。短期的には、米長期金利の落ち着きと原油反落が株式には追い風だが、9月の日銀会合を前に国内金利上昇圧力が残る以上、金利上昇耐性のある内需、金融、インフラと、業績裏付けのあるAI・半導体関連を選別する地合いが続きやすい。

本レポートは情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。

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