日本市場日報|2026年2月20日
国際要聞
国際金融市場では、米国の物価関連統計およびFRB高官発言を受け、金利見通しを巡る思惑が引き続き交錯している。米10年債利回りは4%台後半で推移し、早期利下げ観測の後退が株式市場の上値を抑える場面も見られた。一方、生成AI・半導体関連の業績期待がNASDAQを下支えし、指数間で強弱が分かれる展開となっている。欧州市場ではエネルギー価格と景況感指標が材料視され、中国関連では不動産・信用市場を巡るニュースが引き続き投資家心理に影響を与えている。商品市場では地政学的緊張を背景に原油が底堅く、金も安全資産需要に支えられ高値圏を維持している。
日本経済要聞
日本国内では、円安基調の継続が輸出関連企業の収益見通しを支える一方、実質賃金と個人消費の回復ペースが注目されている。企業の設備投資はAI・半導体・自動化分野を中心に堅調であり、製造業の高度化が中長期的テーマとして意識されている。日銀の金融政策を巡る観測は依然として市場の重要テーマであり、長期金利の動向が株式・債券市場双方の変動要因となっている。
日本株式市場(前営業日終値)
前営業日(2月19日)の東京株式市場では、日経平均株価は55,200円台で取引を終え、前日比で小幅高となった。半導体関連や電機株が指数を押し上げる一方、金融株の一部には利益確定売りが見られた。TOPIXも堅調に推移し、高値圏での持ち合いが継続している。海外市場や為替動向が短期的な値動きを左右する局面にある。
外国為替(FX)市場
為替市場では、ドル/円相場が157円台前半で推移し、円安基調が維持された。米金利の高止まりがドルを支える一方、リスク回避局面では円買い戻しも観測されるなど、短期的なボラティリティは依然として高い。ユーロ/ドルは1.07ドル台後半でのレンジ推移となっている。
債券市場
米国債市場では、10年債利回りが4.6%前後で推移し、インフレ見通しや政策発言が価格形成に影響を与えている。日本国債市場では、10年金利が高水準圏で推移し、日銀の政策スタンスや需給動向を背景に上下に振れやすい展開となっている。株式市場の高値圏推移と連動し、安全資産需要と金利上昇圧力が交錯している。
大宗商品・先物市場
商品先物市場では、金が1オンスあたり高値圏で推移し、ドル動向に左右されながらも安全資産需要が下支えとなっている。銀・プラチナも高ボラティリティを維持している。工業金属では銅が高値圏を維持し、EV・再生可能エネルギー関連需要が引き続き注目されている。リチウムやニッケルなど電池材料関連も中長期テーマとして物色されやすい。
エネルギー市場では、WTI原油が70ドル台前半、Brent原油が70ドル台後半で推移し、地政学リスクや需給見通しが材料視されている。天然ガスは在庫動向や季節要因を背景に変動性が高い。
農産物では、大豆・コーン・小麦に加え、カカオ・コーヒー・砂糖などが供給懸念や天候不安を背景に高値圏で推移している。特にカカオは供給不足観測が継続し、価格変動が大きい。暗号資産市場ではビットコインが高値圏での推移を続け、ETF資金フローや規制関連ニュースが主要材料となっている。
恐怖指数(VIX)と市場センチメント
米国の恐怖指数(VIX)は20前後で推移し、過度なリスク回避状態ではないものの警戒感は継続している。経済指標や政策関連ニュースに対する反応が敏感であり、短期的な値動きが拡大しやすい局面が続いている。
重点業界動向
半導体・AI関連では設備投資拡大や生成AI需要が引き続き市場テーマとなっている。自動車セクターではEV投資と為替変動が業績見通しに影響を与えやすい。資源・エネルギー分野では原油・銅・カカオなどの商品価格動向が企業収益に直結する状況が続いている。内需関連では小売・食品セクターが比較的安定した動きを示している。
研究見解
日本株式市場は高値圏での持ち合いが続いており、外部環境次第で短期調整を挟みながらも底堅さを維持する展開が想定される。為替および商品市場の変動が指数に与える影響は依然として大きく、セクター・個別銘柄の選別が重要である。
マルチアセット戦略では、株式・為替・債券・商品・暗号資産を横断した分散投資を基本とし、ボラティリティ上昇局面ではリスク管理とポジション調整の徹底が求められる。
本レポートは情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。
